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たまには真面目に

クリーニング   2016/05/23 (月) 8:15 PM

今回は真面目に、洋服に関するお話をお届けします。

冬物をクリーニングしていて、困ってしまう洋服があります。それは「人工皮革」を使った衣類です。全面的に人工皮革(レザーと呼ぶ場合もあります)を使用した革ジャン風の洋服だけでなく、部分的に使用されている洋服というのが案外と多いのです。

部分的にというのは、例えばダッフルコートの前を留める部分(トグル・ループと呼びます)やコートのチャックを覆う箇所に装飾的に使われていたりします。ポケット周辺にエッジ処理のような感じで人工皮革が使われている場合もありますよね。

この人工皮革には「寿命」があります。そして、こればかりはクリーニングではどうにもなりません。

人工皮革とは、正式な繊維の種類で言うとポリウレタン樹脂や塩化ビニル樹脂というものを使用しています。これらの樹脂は年数が経過すると劣化してしまうんです。具体的な現象としてはヒビ割れたり、ボロボロと剥がれ落ちたりしてきます。洋服の内側についている洗濯絵表示を見ると、素材欄にいずれかの素材表記があるはずです。と同時に、ほとんどの場合は「劣化」や「寿命」についての注意書きがあります。

間違ってほしくないのは、人工皮革を否定しているワケではないという点です。ただ、それを使用した洋服には「寿命がある」ということを承知しておいてくださいねということなんです。ちなみに、寿命は3年程度です。

※より詳しい内容は、このHPの「繊維のお話」をご覧いただくか、「人工皮革 劣化」でインターネット検索をかけてみてください。

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